切迫早産体験談②【24時間点滴の副作用と入院ストレスの乗り越え方】

妊娠/出産

こんにちは!皮膚科医ママこはるです。

切迫早産での入院は、赤ちゃんを守るためとはいえ、心も体も想像以上にハード。
今回は、私が実際に経験した、24時間点滴管理による副作用や、入院中に感じたストレスへの私なりに見つけた乗り越え方をまとめてみました。

あなたの入院生活が、少しでも穏やかなものになりますように。

24時間点滴の副作用

入院中、私はリトドリン(ウテメリン)と硫酸マグネシウム(マグセント)を、5%ブドウ糖液に溶かしたものを24時間持続点滴して管理されていました。

まず、ざっくりそれぞれのお薬についてまとめます。

■リトドリン(ウテメリン)
効能・効果:緊急に治療を必要とする切迫流・早産
主な副作用:動悸・頻脈(頻度5%以上)、顔面紅潮・疼痛、四肢抹消熱感、静脈炎、血管痛

■硫酸マグネシウム(マグセント)
効能・効果:切迫早産における子宮収縮の抑制
主な副作用:熱感(頻度5%以上)、動悸、潮紅、血管痛

添付文書より一部抜粋

副作用① 血管痛・静脈炎

薬剤による副作用がメインですが、
特に、溶かされているものが5%ブドウ糖液だと高浸透圧の影響で、血管への刺激がさらに強まります。
刺入部は血管痛で常に痛い状態でした。
また、私の場合は数日で静脈炎を発症し、連日点滴の差し替えが必要に…。

こはる
こはる

そのときの写真だよ!黒矢印の赤みが“静脈炎”…

こはる
こはる

皮膚科医としてはどう見ても“静脈炎”なのに、毎回“点滴漏れですね~”って言われるのも地味にストレスだった…。

✓なるべく日勤帯を狙って差し替えをお願いする!
夜勤帯は病院側の人手が少なく迷惑をかける上、看護師さんのスキルにもバラつきがあるため、人手の多い日勤帯にお願いしていました。

こはる
こはる

点滴をとるのが上手な看護師さんがいる日勤帯を狙っていたよ!

✓静脈炎にはステロイド外用薬が効果的。
ただ、私の場合「点滴漏れ」と判断され、院内では処方してもらえず…。
こっそり自宅のリンデロンを夫に持ってきてもらい、自己対処していました(笑)。

こはる
こはる

わからないときは自己判断せず、医師に相談してね!
総合病院なら皮膚科の医師に診察してもらえるかも…。

副作用② 手のほてり、痛み

「顔のほてりが出たら教えてね」と言われていましたが、私の場合は手にほてりが出現…!

こはる
こはる

そのときの写真だよ!
わかりにくいけど、手の平が赤く紅潮しているよ…

顔だけでなく手足にもほてり感が出ることがあるようです。(四肢抹消熱感)
手を握ると痛く、箸がうまく使えず…。

✓まずは看護師さんに報告・相談を。
点滴の流量の調整をしてくれるかもしれません。
また、スプーンやフォークを準備してもらいました。

副作用③ 点滴固定による皮膚トラブル

薬剤の副作用ではありませんが、点滴固定のプラスチック部分が皮膚に当たり、傷ができて痛いことも…。
勤務先では必ずクッション材を挟むのが常識だったので、対策がなされないことに正直びっくりしました。

こはる
こはる

赤矢印のところがキズだよ。
青矢印みたいに、ティッシュを小さく折りたたんだものを差し替えのときに挟んでもらえるように、予め準備していたよ!

入院中のストレスとその乗り越え方

妊娠継続がうまくいくか心配

正直、自分のことは置いておいて、これが一番のストレスですよね。

私は「早産マーカー」(顆粒球エラスターゼ・癌胎児性フィブロネクチン)が両方陰性だったので、ネットでその場合の早産確率を検索しまくっていました💦

こはる
こはる

早産マーカーについても、また別の記事でお伝えできたらな、と考えているよ!

✔ ゴールを小刻みに設定!
「まずは32週」「次は34週!」と小さな目標を立て、毎日「今日も赤ちゃんを守れた!」と小さな達成感を味わうようにしていました。

医師や看護師に不安を相談するのもいいけど、結果は神のみぞ知る!今できることを後悔のないよう全力で!

ただただ寂しい

誰かと話したいけど、同室者がいるとビデオ通話にも気を遣う…。

✔ あらかじめ同室者に声をかけておく。
「この時間帯、少しだけ通話してもいいですか?」とあらかじめ相談しておきました。

また、私は、ふるさと納税で取り寄せたシャインマスカットを差し入れにして、同室の方と少し話せる関係になっておき、声をかけやすい空気を作っておきました♡

ちなみに、そのときのシャインマスカットがこちら♡

すっごく喜んでくれました♡

こはる
こはる

親友の結婚式に出席できなかったけど、ビデオ通話で集合写真に参加できたよ♡

点滴管理による物理的な不自由さ

・寝返りで点滴が絡まりそう
・トイレにも点滴棒を連れていく
・着替えも看護師さんにお願いしなくていけなくて面倒…
・点滴アラームが鳴ると同室者に気を遣う…

こんなストレスもあります。

✔ 仕方ないと割り切る!(笑)
解決してなくてごめんなさい。
でも、患者さんの気持ちのわかる医者に一歩近づいた!勉強になった!と前向きに考えました。

こはる
こはる

あと、夜間のポンプライトが眩しいときは、 厚手のタオルをかけて遮光していたよ!

シャワー制限

シャワーが毎日浴びられないのも本当にストレス…。
シャンプーサービスは週2回くらいありましたが、全然足りない!! 頭皮や陰部のかゆみ、汗臭さもつらいですよね。

✔ ドライシャンプーを購入してもらう!
少しはすっきりします。
✔ 新生児用のおしりふきを使ってケア
色々使って赤ちゃんの代わりに一足先にレビューしてあげましょう(笑)
私は、「ムーニーおしりふき やわらか厚手」が一番好きでした。

一日が長くて退屈

一日中テレビをつけっぱなしにしても限界がきます…。
YouTubeやSNSも飽きちゃいますよね。

✔電子書籍を購入して読む!
スマホやタブレットで読めるので、物が増えません。
✔AmazonプライムやNetflix、ABEMAでドラマや恋リアを一気見!
動画配信サービスの無料トライアル期間もこの機会にフル活用しました。

まとめ

そのほかにも…

✔お気に入りのカフェインレスコーヒーを大量に差し入れてもらう
✔抱き枕を通販で購入して届けてもらう

などなど、工夫してなんとかストレスを発散していました!!

***
切迫早産の入院生活は、体のつらさだけでなく、孤独感や不自由さとも向き合う日々でした。
でも、小さな工夫を積み重ねることで、少しずつ前向きに過ごすことができるはずです。
この記事が、同じように頑張っている方の心を少しでも軽くできたらうれしいです。
無理せず、できるだけ心地よく、お腹の赤ちゃんとの大切な時間を過ごしてくださいね。

それでは
またね♪(ファイト!)

おまけ

義母が、安産の御守りとお手紙を送ってくれました♡
夫からの差し入れ♡笑
入院中はパスタが一度も出なかったので、無性に食べたくなり、
退院したその日に夫と二人でパスタを食べに行きました♡笑
夫が作ってくれたカレー♡笑

差し入れなど、ご家族が切迫早産と診断された方などの参考になればうれしいです♪

コメント