テレビで見ない日はないほど活躍している霜降り明星・せいやさん。
その明るさの裏に、こんなにも深い闇と、それを乗り越えた強さがあったなんて――。
本書は、せいやさん自身の高校時代の壮絶な経験をもとに描かれた、半自伝的小説です。
いじめたことがある人にも、いじめられたことがある人にも、ぜひ手に取ってほしい一冊。
せいやさんという人物の“真髄”に触れられると同時に、相方・粗品さんが彼を信頼する理由も伝わってきます。
この記事では、あらすじや見どころを含めつつ、ネタバレなしで本書の魅力を徹底レビューしていきます!
あらすじ
幼少期は人気者だったイシカワ(せいや)だったが、高校入学を機に状況は一変。
クラスに馴染めず、黒川をはじめとする「黒川軍団」に目をつけられ、過酷ないじめを受け続ける。
そのストレスから円形脱毛症になってしまうが、それでもイシカワは一日も休まず学校へ通った。
昼休みはクラスに居場所がなく、プール裏でお弁当を食べる日々。
そんな中、同じくプール裏で過ごしていた同級生・ヤマイと出会う。
次第に心を通わせ、ヤマイはイシカワにとって心の支えとなっていった。
体育祭、文劇祭――。学校行事を通して、なんとか現状を変えたいと願うイシカワ。
いじめで奪われかけた青春を、自らの力と仲間の支えで取り戻す。
しかし、文劇祭が近づく中、妨害してくる者も現れた。その犯人はまさかの――?
「背水の陣」とも言える毎日を生き抜く中で、イシカワは大切なことに気づいていく。
一生懸命生きていれば、救いの手を差し伸べてくれる人は必ず現れる。
そんな勇気をもらえる、せいやさん渾身の一冊です。
見どころ
いじめという重いテーマを扱いながらも、どこかに救いがあり、笑いもある。
壮絶ないじめを受けながらも、
「やり返す」のではなく、「みんなと一緒に笑いたい」「みんなで幸せになりたい」
そんなイシカワの優しい願いが、作品全体に温かく流れています。
文劇祭でのコントが、ただの出し物ではなく、人生を取り戻す手段に変わる。
このお笑い魂こそ、「霜降り明星・せいや」さんの真髄だと感じられます。
こんな人に読んでほしい!
- いじめた経験がある人、いじめられた経験がある人
- 学生、親、教師など、誰かを支える立場にいるすべての人
きっと胸に刺さるものがあり、何かに気づかせてくれる一冊です。
感想
「一生懸命生きていれば、数は少なくても、自分を支えてくれる人が必ずいる」
そんなメッセージを、静かに、でも力強く伝えてくれました。
いじめの加害者にも被害者にもなったことはありませんが、それでも心に響き、勇気をもらえた本です。
巻末に収録された、せいやさん書き下ろしの「エピローグ」では、彼が考える“生きる意味”についても綴られており、深く心を打たれました。
最後に、特に心に残った一節を紹介します。
黒川をぎゃふんと言わすことなどどうでもよくて、自分のことを好きでいてくれる人たちと自分の好きなもの、それだけを大事にすることがいちばんの復讐になるんだとイシカワは悟った。
引用:せいや「人生を変えたコント」, 株式会社ワニブックス,154ページ
オススメポイント
✓読みやすく、一気に読める!
情景が目に浮かぶようなリアルな描写
✓いじめ、孤独、友情、笑い
重いテーマなのに、読み味はやさしい
✓霜降り明星・せいやの“人間力”に触れられる
お笑い芸人・せいやさんの核心・真髄を知ることができる
✓胸が熱くなる青春と友情
文化祭の懐かしさがよみがえり、仲間の温かさを思い出させてくれる
さいごに
いかがでしたか?
せいやさんの過去と、そこから生まれた強さに、きっと心を動かされるはずです。
気になった方は、ぜひ手に取ってみてくださいね📚✨
また気になった本があればレビューしようと思います!!
またね♪
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